【仕事】産業材ルートセールス~接待編~

産業材※のルートセールスで営業をしていると必ずと言っていいほど仕事として存在するのが「接待」である。今回のブログでは内容として「夜の接待」つまり、「飲み会による接待」を記録する。

※本ブログでは基本的に「産業材」は全て「製造業」の内容で記録しています。

既に営業をしている人には単なる「あるある」でしかないのだが、知らない人は全く知らないこの仕事。ましてや、社会人経験の無い人にとって「接待」と言うともはやマイナスイメージしか無いのではないか、と思ってしまうほど後ろ向きな意見が多い。

接待なんて古い!との意見もネット上でよく見る。「あまりに非効率ではないか」との意見も多いこの仕事。では、産業材のルートセールスではどうなのか。筆者の経験談を元に短いながらも記録してみる。

  1. 産業材ルートセールスの接待ってどんなのが普通?
  2. 接待では実際に何をするの?
  3. どんな準備をすべきか
  4. 接待終了後は?
接待は営業の重要ツールだ!( ^Д^) 陰キャにとっては試練だけど…

1.産業材ルートセールスの接待ってどんなのが普通?

産業材の商売における商流は以前のブログに記録しているが主に次の内容となっている。

原料メーカー ➡ 商社1 ➡ 加工メーカー ➡ 商社2 ➡ 二次加工メーカー ➡ 商社3 ➡ 部品メーカー ➡ 商社4 ➡ セットメーカー ➡ 商社5 ➡ 中規模メーカー ➡ 商社6 ➡ 最終ビッグメーカー ➡ 商社7 ➡ 一般消費者

見たか、この長さ、複雑さ。この内容については本ブログでは省略するので別の記事を参照願いたい。ここで訴えたかったのは「産業材のルートセールス」と言っても上記のように「販路によってシチュエーションが異なる」事が言いたかった。

全く接待業務をした事が無い人の「接待」に対するイメージはおおよそこんな感じだと想定する。

「偉い人どうしが料亭で酒を酌み交わす」

「ひたすら相手先の社長など重役に対して褒めちぎるなどの、媚び諂う機会」

「どことなく固いイメージ」

「陰キャにとっては地獄」

等々挙げればキリが無いのだが、ここで記録しておきた事は「接待はシチュエーションによって千差万別」であり、「多くの接待は”接待”ではなく、楽しい”飲み会”」であることが多い、と言うことである。

今一度、前述の商流をご覧頂きたい。自身に当てはまる立ち位置によってシチュエーションが異なるが大抵は「トップ同士の懇親会=接待」でも無い限り、基本的には「普段の取引をより円滑にするための、コミュニケーションの場」であることが大半なのだ。

つまり、社内での飲み会がそのまま相手が取引先になっただけ、と思って頂いて構わない。理由はいくつかあるが、たとえ、取引先の「社長」などであっても、よほどキッチリカッチリした企業同士の接待でも無い限り、「今度飲みにでも行こうよ」と誘われて、その流れで飲み会(=接待)になる事が大半なのだ。

「〇〇の取引を成功させるため、社運をかけて接待する」なんてシチュエーションは産業材ではむしろ稀であり(もちろん、そのケースもあるが)、「気楽な飲み会」が多いのだ。

筆者は産業材のメーカーであるが、取引先の社長との飲み会であったとしても、いわゆる「カポーン」と鹿威しがなるような料亭で食事した事は殆どゼロ(無いことはない)だし、普通の居酒屋であることも多い。ただ、「普通」と言っても会社の帰りに同僚と飲みに行くような居酒屋ではなく、ランクは少々上の割烹だったりする、もしくはやや高級な食事処(寿司屋だったり)が多い。

やはり定番は和食だろう。一番無難だ。

「接待」と聞いて、どうしてもありがちな「いやなイメージ」がつきまとうが、現実は前述の通り、大半が「普通の飲み会」である事を強調しておきたい。

2.接待では実際に何をするの?

1.で「接待と言っても普通の飲み会が多い」と書いた。では、実際に何をするのか、何をすればよいのか。答えは極めてシンプルである。

取引先に楽しんでもらうよう振る舞い、自分を売り込む。

ほぼこの1点に尽きる。

そもそも接待の場、と言っても1.で記載した通り、基本的には「コミュニケーションの場」なのだ。そこでの目的は相手に楽しんでもらい、自分をもっと知ってもらう事こそ目的である。

基本的に酒が入るので正直、仕事の話をしても多くの場合、忘れ去られることが大半であり(勿論、例外は存在する)、その場で交渉の最後の詰めを行うなど、愚の骨頂だと筆者は考えている。接待の場、夜の飲み会の場ではとにかく「楽しんでもらい、自分への印象を強くしておく、売り込んでおく」事こそが最大の営業である。

ただし、「親しき中にも礼儀あり」。次の点には注意して参加している。

A.常に気遣う

B.自分はベロベロに酔ってはいけない。セーブすること。

C.話題は相手中心。褒め倒せ!

D.手土産を忘れるな

上記の内、A.は基本中の基本である。と言っても固くならなくてフランクに接してもOK。筆者の経験では、かなり上位の方に対してでもわざとらしいふるまいはする必要がなく、むしろ素の自分で接するぐらいでいい。

これだけは守った方がいいのは「相手の酒が無くなりそうかどうか」である。常に目を配っておくこと良いだろう。鉄則である。絶対に切らしてはいけない。また、無くなりそう・・・という雰囲気を相手に思わせてもNGだ。相手が”出来る人”であれば向こうからオーダーされてしまう。接待している相手にオーダーされたら「負け」と思おう。必ず自分から頼むべきである。

B.は言わずもがなだが、意外に失敗する人が多いのも事実。筆者の知り合いの人は接待(二次会の倶楽部で、だが・・)で取引先を前にして寝てしまう、という仰天エピソードがあった。疲れているのはわかるが接待の場である。絶対に自分はベロベロに酔ってはいけない。酔ってもいいが「ベロベロ」はダメだ。

そしてこれが最も難しいのだが同時に絶対に遂行すべきことのひとつ、「話題の中心は常に接待相手先」、これである。酒が入ると互いに陽気になり、会話も弾んでくる、そこで「自分が自分が」の人ほど、このワナにハマりやすい。同僚同士の飲み会でも嫌がられるのだが基本的に話題の中心は「自分でないほうが良い」。自分の話は聞かれたらこたえるようにしている。基本は相手の話題に特化した方がよい。そこで、ひ、た、す、ら、相手を褒め倒す。

さて、これも基本だが「手土産を渡す」こと。接待と言うのは別に飲み会の場だけではない、終了後最後の最後までが接待なのだ。従って接待場所での終了間際、または別れ際に手土産を手渡すことは必須である。出来るだけ大きすぎず、持ち帰りに不便の無いものであることが理想。有名和菓子店や場合によってはワインなど、相手の好みやイベント(たとえば〇〇記念など)をおさえておくとなおGoodだ・・・が、なかなかこれはハードルが高いだろう。

これが接待の基本だと、筆者は考えている。

3.どんな準備をすべきか

これをご覧なられている方に筆者の経験談として以下の点を推奨する。

A.店を下見する

B.事前に好き嫌いを確認しておく

C.接待当日は昼寝する時間を作る

D.「ウコンの力」を飲む

長い営業経験で自分が実施してきた事の内、重要なことをサマライズしたのが上記の4点である。これをご覧になられている方でこれら4つとも実施している人がいたら(自分で言うのも何だが)相当、準備の良い営業マンである。しかも経験者だ。

まずA.だが意外にも実施していない人が多い。筆者としては「基本中の基本」と考えているのだが実施していない人が多いのもまた事実だ。実際に店に行けば、メニューもよくわかる、店の広さが確認出来る、そして何より店の人と直接やりとりが出来る、すなわち事前準備として詳細が詰められる。場合によってはその店で少し食事するぐらいの気持ちで臨むと吉。

B.は、ややハードルが高いがやっておくべきだ。「何か嫌いなもの、ありますか?」ぐらいは事前に聞けると思う。因みにこれを上司や会社の偉い人との飲み会で実施すると社内での株もあがる。これも実体験したのだが、鶏肉が食べられない人に対して鶏肉専門割烹に行ってしまった苦い経験がある。あの時は本当に辛かった。

そして、できれば実施したいのがC.の昼寝である。本当にしておくとしていないのとでは、接待のしんどさが段違いに違う。後述するが「夜の接待」は相手によって、シチュエーションによっては長丁場になる可能性がある。その場合、疲れきってしまってはいい接待ができない。体力の温存は必須だ。

D.は文字通り任意で。筆者はそれほど酒に強いわけではないので、もともと控えて飲むようにしているが、それでも万全を尽くすべきと考え、とっている方法がこれ。『ハウス ウコンの力』これを接待直前にイッキ飲みしておくと次の日のしんどさが全然違う!

なお、「手土産の準備」についてはこの欄では省略します。

5.接待終了後は

さて、順調に接待は終了しそうだ、という雰囲気にになったら適宜、支払いを済ませるのだが、この場合、スマートなやり方としては「ちょっとお手洗いに・・・」等と言って席をはずした上で支払いに行くのが望ましい。わざわざ「払ってきます」的な発言をして払いにいこうものなら、ましてや店員を呼び出そうものなら「いやいや、こちらが払いますよ」と言った雰囲気になりかねない。

支払いをスマートに済ませるのは接待の基本である。

最終的に接待が終了してお見送りを済ませ、はぁ~今日も終わった!明日から通常勤務だ、と思ったらこれまた大間違いである。最後の最後の詰めは翌日の朝なのだ。

そう、接待の翌朝は必ずお礼の電話を入れなければならない。これは基本中の基本である(意外に知らない人が多い)。直接電話がつながらなくてもかまわない、秘書経由や同じ事務所の人づてでもかまわない。とにかくお礼の電話を”朝一に入れる事”、ここまでやって「接待終了」である。

因みに余談だが、接待する方もされる方も翌朝にお礼の電話を一報入れるのは基本である。覚えておくと吉。

 

くどくど書いたが、筆者が実務で体験している内容を記載した。本記事に今後は実際にあった体験などを追加していこうと思う。

 

 

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