【仕事】産業材ルートセールス~外回り編ver.2 メーカー営業~

※本ブログにおける「産業材ルートセールス」の記録は全て基本的に「製造業」にちなんだ業界を指しています。

今回は「外回り編ver.2」と言うことで「メーカー営業」の場合をつらつらと思いのまままとまりなく記録していこうと思う。

メーカー営業あるある

  1. 外回りする前に
  2. 代理店訪問先でのあるある
  3. 上司部下同行あるある
  4. サボりあるある

1.外回りする前に

前回の記録ブログ、外回り編ver.1で記録したが、基本的に産業材のメーカー営業マンは代理店周りが基本となる。いわゆるコテコテのB to Bセールスである。大手メーカーであればあるほど、直接取引先である「代理店」は固定化されているのが一般的で、新規で口座を起こすことはこのご時世、ほとんどない。

そのため、代理店はヘタすると自社よりも規模が大きい商社であることも珍しくなく、「代理店」と言えば聞こえはいいが独占契約でないことも多い。つまり、代理店は併売を行っているケースもあるため、人間関係がキモになるケースが往々にしてあるのだ。

そのような代理店を任された営業マンは文字通り「人間力」いやな言葉だ・・・で営業せざるをえず、場合によっては当たり、はずれがあり、どの代理店を担当するかは上司の意向次第というわけである。

そんな代理店へのアポイント、メーカーによって違うが重要キーマンにアポイントを取る以外はたいてい、アポイントを取らずに訪問してしまう事が一般的だ。

と言っても、全く代理店のいない時間帯に行ってもしょうがないので必然的に代理店の営業マンが「いる時間帯」を狙って訪問することになる。その時間帯とはつまり「朝」か「夕方」だ。

代理店の営業マンは規模にもよるが、朝から荷物や資料の積み込みを行い、電話仕事を済ませたうえで早いと9:00過ぎ、遅くとも10:30~11:00頃には会社を出てしまうので、その前に訪問して商談を済ませなければならない。

また、夕方は同代理店の営業マンが帰社した後をねらって訪問する、というものである。これも代理店の規模によるが、だいたい早くても17:00以降、遅いと18:00以降なんてこともザラである。19:00以降となってしまうとあまりに遅いため、代理店の営業もヘトヘトになってしまっているため、訪問するのは適当ではない。

以上を読んで頂いてわかる通り、メーカーの営業マンは「朝は代理店よりも早く」「夕方は代理店よりも遅く」なるのが一般的である、と筆者は考えている。(実体験から) それゆえ、メーカー営業マンのあるあるとしては「直行」「直帰」が増えるのだ。

 

 

筆者も営業担当の時は週に決まった曜日に必ず訪問するルーチンを組んでいたため、毎週その時間に〇〇の代理店を訪問する事を決めていた。そうすると、代理店の営業マンも「ああ、確か今日は(明日は)◇◇メーカーの営業マンが来るのでそこで質問しよう。」などと思ってくれるのである。

2.代理店訪問先でのあるある

初めに言っておく。営業マンの中でも「メーカー営業はラク」だとか、「B to Bの営業はラク」と言う人が多いが、あながち間違っていないにせよ、陰キャにとってキツイことは変わりない。

真っ先に思いつく訪問先でのあるあるは「こんにちは!」「おはようございます!」と店に入ってもしーん・・・これである。当然、代理店の規模や社風、そこにいる人たちによっても違うのだが、筆者の経験では規模に関係なく、基本的にしーん・・・である。

筆者は現在41歳なのだが、この「しーん・・・」に慣れる、いや、本格的に攻略できるようになるには随分時間がかかった。もともと陰キャなうえ、あたかも「このクソ忙しいのにしゃべりかけてくれるな」オーラを背中から放っている人達を相手に営業をかけなければいけないのである。何の罰ゲームなんだ、と当時の境遇を呪ったものである。

 

慣れるまでは仕事の話をかろうじてするのが精いっぱい。ましてや親しくなければその会話をする事自体も苦痛に感じる。ところが、一旦慣れてしまって人間関係も出来上がってしまうと途端に逆のあるあるとなる。そう、仕事の話をしなくなる。

筆者の経験上、極端に言えば最終的に「仕事:どうでもいい話」の時間配分は「1 : 9」ぐらいにまで持っていける。(勿論、シチュエーションによる) 約1時間の滞在時間で仕事の話は10分もあるかないかである。それ以外はただの世間話、例えば趣味の話だったり、その日のニュースだったり、家庭の事だったり・・・本当にこうなるとラクである。

最高に人間関係が出来上がると最終的に「1:9」どころか「0:10」の訪問も可能だ。つまり「行っても仕事の話は一切しない。ただ、顔を出すだけ。」である。これでも実は十分「営業している」ことになる。

そもそも、嫌いな人とは話もしたくない。それなのに仕事の話を一切せずにどうでもいい会話だけで楽しく時を過ごす、これはもう立派な営業である。これが出来ていると、あとは勝手に注文が事務所に来ているオートマチックが完成している証拠である。

3.上司部下同行あるある

産業材に限らないだろうが、会社というのは「組織」で基本的にまわっている。組織には階層があり、往々にして営業にも階層がある。担当、主任、係長、課長、グループリーダー、支店長、マネージャー、事業部長、本部長、執行役員・・・規模によるが上司部下の関係性があるのが普通だ。

そして産業材のルートセールスでのあるあるは「上司部下同行でのあいさつ回り」である。一般的に上司や部下と同行するのはクレームや重要な商談の時のみ、と思われがちだが実際の同行は「ただのあいさつ回り」が圧倒的に多いのが一般的だ。

何のための?これに対する答えは「ただのあいさつ回り」以外に答えようがない。正確には上司としても部下が担当している重要な代理店を訪問しておきたい、同じ職階同士でしか話し合えない話をしておきたい、などの理由がある。

一般的なあるあるとしては事前アポイントが必要になる、と言うことだろうか。先ほどまで「アポイントは必要ない」と書いたが、上司と同行するに当たっては相応の役職の人に確実にいてもらわなくてはならず、そのためには目的とする人に対して事前アポイントを取っておく必要がある。

さらにあるあると言えば、あくまで部下の目線であるが「アポイントを取るのが面倒」、これである。上司と同行の計画を組むに当たっては1日で1件というのはむしろ稀(この場合は、逆に何等か詰めなければならない商談がある)であり、約1日かけていろんな代理店にアポイントを最適な時間配分で取らなければならない。

これが実に面倒である。

そもそも、アポイントを取る相手も相応の役職なので基本的に忙しい。そこをこちらの都合で一方的に思いの通りアポイントを取れるなんてことはまずないため、よほど前から日程的に仕込んでおくか、もしくは多くの先から3~4社、取れればその日はOKとするか、である。

このシチュエーションになった人にしかわからないが、アポイントを取るのは本当に時間と手間がかかるのだ。「電話すれば終わりでしょ」と思ったら大間違いだ。

大抵の場合、1回の電話で目当てとする相手に連絡が取れることはなく、折り返しの電話待ちである。アポイントはダブルブッキングしてはいけないため、何かがスタック(止まる)すると、そこで次に進まなくなってしまう。しかもアポイントの電話は他の業務を遂行しながら並行して実施しなくてはならない。

クルマで営業に出かけているのであれば、どこかでクルマをとめてでもタイミングを見てかけないといけないし、自分が他のお客様と商談している間に折り返しの電話がかかってきていて出られない、留守電になってしまう、なんてこともあるあるである。

4.サボりあるある

ここから先はこれまでもそうだが、全くもって筆者の経験談であるので全ての産業材ルートセールスに通用するかはわからない。・・・が、個人的な記録として書いておこうと思う。

営業の最大の利点、それは自分で自由な時間配分が出来ることである。

こればっかりは工場で缶詰になってるエンジニアや、本社事務所で缶詰になっている総務・経理、はたまた役員や社長とは根本的に違う。特に、役職のついていない担当営業マンであるほど、その時間裁量幅が大きい。

以前のブログ記事でも述べたが、極端な話、産業材のルートセールスは(勿論、業種や扱っている製品によって異なるが)ちょっとやそっとサボったところで売り上げは変わらないのだ。そのため、「頑張ればどこまでも頑張れる」一方で、「サボろうと思えばどこまでもサボれる」のが産業材ルートセールスのあるあるなのだ。

サボり方は本当に人それぞれである。

わかりやすい例は2ちゃんねる(今は5ちゃんねるか)のそれ系のスレッドを読んでみると実態がわかる。「営業車ヒッキー」なる言葉もあるくらいだ。中には温泉に入って休む人、マンガ喫茶で半日過ごす人、自宅に一旦かえって適当に過ごす人、風俗に行く人・・・など、バリエーションは滅茶苦茶豊富だ。

この「サボり」であるが、悪用さえしなければ、前後の仕事が大変はかどる、成果の得られる方へアレンジが可能だ。要は「寝るサボり」である。

産業材のルートセールスで欠かせない「夜の接待」。知ってる人は知っているが(別のブログ記事に記載)、だいたい夜の接待となると開始から5時間以上はザラだ。酒も飲みっぱなしになるので「ヘトヘトのつかれた状態」で挑んでしまえばそれこそ「接待の場で寝てしまう」ことにもなりかねない。

そんな悲惨な事態を避けるべく、筆者は必ずと言っていいほど「夜の接待」がある場合は1時間以上の睡眠をとっていた。取る時間帯は昼食後だったり、夕方だったり。場合によっては1時間以上寝て臨むケースむあった。寝る場所はいつも営業車の中。暑い日などは屋根のある大型ショッピングモールへわざわざ移動して、そこで寝ていた。

今、一般のビジネスシーンでも推奨されている「昼寝」。これも体験した人は知っているが、昼食後に一寝入りするのとしないのとでは午後の集中力が断然違う。

営業は常に人に会う仕事。人に会うということはとてつもなくパワーを使うのだ。断言してもいいが、絶対にデスクワークより営業の方がしんどい。やってみればそのしんどさがわかるだろう。

寝る程度はサボりにも入らない!と、個人的に思っている。

 

 

 

 




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